2019年10月1日より消費税が8％から10％へ増額されます
消費者の負担を軽減するため食品など生活に不可欠なものに対する税率を8％に据え置く軽減税率は
とてもありがたいこととはいえ、ややこしく、日々テレビなどでも取り上げられていますね。
お店で食べる場合は10％、持ち帰る場合は8％、イスやテーブルのない屋台で買う食べ物は8％だけど、
同じ屋台でもイスやテーブルがあってそれを利用する場合は10％・・・
本みりんはアルコール度数が1％を超えるので酒に分類され10％、でもみりん風調味料は8％・・・
その他いろいろと条件によって8％だったり10％だったり。
これらをすべて理解してお買い物をするのはとても大変ですよね。
これは8％だから買おうとか10％だからやめとこう・・・なんて、こんなんじゃ楽しく買い物できません。
そこで注目するのが政府主導のキャッシュレス・消費者還元事業です。
今でもキャッシュレス決済するとポイント還元などの特典がありますが、それに加えて消費税が10％になる
10月1日から2020年6月30日までの9か月間は政府主導の『キャッシュレス・消費者還元事業』が実施されます。
対象店舗は店頭で要確認ですが、主に中小企業での買い物に対して2％や5％のポイント還元を上乗せするものです。
なかなか聞きなれない言葉や、理解するのに難しいこともたくさんありますが、消費税が上がるから、増税前に
早く購入しないと損してしまう！って焦らずに、本当に損をしたくなければ、購入前にいろいろと勉強して、
今買うのが本当に得かどうか見極めないといけません。
増税前に購入を！なんて言葉を聞くとなんだかとっても気持ちが焦りますが、そんな言葉に騙されないようにしてください！
住宅購入 消費税増税前と後どちらが得か
消費税増税を見越して、住宅購入を既に済ませた方、契約はしたけど引き渡しが9月末か10月にかかるか微妙でもやもやしている方、
もう増税前の引渡しには間に合わずあきらめている方、いらっしゃると思います。
住宅の購入金額は大きいので、増税前に購入するのが絶対に得だ！って思いますよね。
今やインターネットで情報をたくさん得ることができるので知ってる方も多いと思いますが、
実は土地の購入には消費税はかかりません。
消費税がかかるのは建物だけです。マンションも物件価格には建物部分と土地部分が含まれていますが、
土地部分には消費税はかかりません。
また個人からの購入は土地・建物ともに消費税はかかりません。
中古の戸建やマンションの購入を検討している人は消費税の影響は少ない可能性はあります。
（中古物件でも不動産業者が売り主の場合は建物部分に消費税がかかりますので注意が必要です）
新築住宅は業者が売主の場合がほとんどですので、建物部分に消費税がかかります。
新築住宅しか考えていないから、やっぱり増税前が得やん！って思いますよね。
建物価格が2,000万円だとしたら、消費税が8％なら160万円、10％なら200万円、その差40万円・・・
これだけみるととても大きい金額で、増税前に購入できたから40万円得したと考えて当たり前です。
でも、増税前の引渡しに間に合わなかった人も、増税前の購入をあきらめた人も泣く必要はありません！
増税による政府の緩和措置として
●『すまい給付金』
●『住宅ローン減税』
●『贈与の非課税枠の緩和』
が準備されています。
これらの制度を利用することにより、増税後の方が住宅購入に有利なケースも出てきます。
それに、増税前は駆け込み需要のため物件の価格が上昇していたものが、増税後に需要が下がれば、物件価格が下がる
ことも考えられます。
また、住宅ローンを3,000万円を35年返済で金利1.5％で借りた場合と金利2％で借りた場合だけで返済総額が約315万円の
差が出てきます。
消費税増税の影響よりも物件そのものの価格変動や、適用される住宅ローンの金利の方が、最終的に支払う金額への影響が
大きい場合もあります。
このようなことから、私は増税前に急いで住宅を購入する必要はないと考えています。
住宅の購入は人生最大のお買い物。まわりの意見に流されて自分を見失わず、まわりの意見は参考程度に、自分の
生活、家計の状況などをしっかりと考え、慌てず落ち着いてお気に入りの住まいを選ぶようにしてください。